第2章 イスラームの恩恵

その章を聞く

イスラームに改宗すると、神はその人の過去の罪や悪行をすべてお赦しになる。

アムルという名の男が預言者ムハンマドのところにやって来て「右手を出してください。あなたへの忠誠を誓いましょう。」と言った。預言者が右手を伸ばすと、アムルは手を引っ込めた。預言者が「アムル、一体どうしたのだ?」と尋ねると、彼は答えた。「1つ条件があるのです。」預言者は尋ねた。「どんな条件だ?」アムルは、「神が私の罪をお赦しになることです。」と言った。預言者は言った。「イスラームへの改宗によって、過去の罪が全て帳消しになるのを知らないのか?1

また預言者は、イスラームに改宗すると、善行と悪行による報奨があることを教えている。

至高かつ至大なるあなたの主は、最も慈悲深いお方である。1つの善行を行う意図があってそれを行わなかった者には、彼のためにその1つの善行が記録される。そしてもしそれを実行するなら、その報奨は10倍から700倍、あるいはそれ以上に倍増した形で記録される。また1つの悪行を行う意図があってそれを行わなかった場合、それは1つの善行として記録される。そしてもしそれを実行してしまったなら、それは彼に対して1つの悪行として記録されるか、あるいは神はそれをご免じになられるだろう。2